あなたは誰を相手に商売するのですか。その原点に返ってみましょう。顧客は「ひと」のはずです。
ビジネスは、「ひと」を対象にすることで、「ひと」=《生活者》《消費者》を相手にマーケティング的に介入できます。一方、「病気」を対象とする医学の世界にはマーケティング介入の余地がありません。しかし、「病気」でなく、《患者》を相手にすることでマーケティング介入が許されます。医師も病院も、「病気を治す」から「患者を治す」へ転換することで、いまこれからここに記す話が、適用可能になります。
ひとは、消費行動ないし健康行動の意思決定において、“関心がある/関心がない”のココロで感じるものさしと、“知識がある/知識がない”のアタマで考えるものさしの二つをもっています。となると、顧客は図のような2×2の4つのタイプに分かれることに気づきます。つまり、顧客はワンパターンではないということです。よく私たちは、顧客を二層法で考えてしまいがちです。たとえば、「お店に来て、商品を買ってくれた人と買わなかった人」「サービスを提供して、満足してくれた人と満足しなかった人」という具合に。そして、「買わなかった人にどうしよう?」「満足しなかった人にどう対応しよう?」と悩みます。でも、あなたの顧客は、つぎのような4タイプに分かれるのです。