今回が最終回です。私、この11カ月の間にいろいろとありました。勤め人を辞めました。いま二つの会社の代表取締役です。一つが、健康・医療・美容のマーケティング設計とコミュニケーション設計を提供する株式会社ヘルスケア・ビジネスナレッジ、もう一つが3月3日に登記したばかりの株式会社デザインサプリです。教員業が板についてきました。いま、事業構想大学院大学で社会人に、千葉商科大学で大学生にヘルスケアを教えています。春からは琉球大学大学院でも観光×ヘルスケアの教鞭をとります。
私個人にこんなにも大きな変化があるのも、きっとヘルスケアビジネスの「急成長」のせいです。それくらいヘルスケアは、“急いで”います。
厚生労働省の管轄下にあったヘルスケアは、いまや経済産業省の中核をなす推進事業です。文部科学省も、内閣府も、消費者庁も、中小企業庁も、スポーツ庁も、「ヘルスケア」という言葉を普通に使っています。ちょっと前まで、ヘルスケアと聞くと、クスリ臭い雰囲気が漂いました。それにビジネスという言葉がついたヘルスケアビジネスなんて口にするものなら、他人の健康で金稼ぐのか!くらいの言われ方をされる時代があってもいいはずですが、実際にはそんなタイミングすらなく、「ヘルスケアビジネスの時代」になりました。 そしていま、各省庁は企業だけでなく、自治体へ向け、「地域ヘルスケアビジネスの時代」を推進しています(図)。