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子どもの進路に関する保護者や学校の悩みを解決し地域で子育てしあえる社会へ

PROJECT
大阪発!学校の働き方改革を加速させる保護者向け進路相談サービス
COMPANY
株式会社みらぴか

子どもの進路に関する保護者や学校の悩みを解決し地域で子育てしあえる社会へ

学校現場の働き方改革が求められる現在。教員に代わり専門家が保護者向け進路相談を担うことで、教員の負担を軽減し、学校、保護者、子ども、すべての悩みを解消する。

保護者向け進路相談を肩代わりし、先生の働き方改革へ

― 認定プロジェクトとなった「みらぴか」についてお教えください。
松田 「みらぴか」は、子育ての悩みをもつ保護者の方に向けたオンライン相談・情報提供サービスです。ビデオ会議システムを利用することで、時間や場所にとらわれず、みらぴか認定サポーターによる専門的なサービスを提供できることが特長です。個別の保護者に向けたサービスはすでに運用を開始しています。
今後は学校と連携した事業として展開しようとしています。保護者の方々の子育てに対する不安軽減だけでなく、先生方の業務負担軽減にも役立ててもらうためです。私立の中高一貫校などで試験導入をおこなって運用面での流れを確立させてから、公立私立を問わずに全国的なサービスへと拡大していく予定です。

― 学校からのアウトソーシングとしての展開をめざすわけですか。
松田 2020年、小学校から開始した探究型学習など新しいカリキュラムの導入であったり、入試システムや卒業後の進路の多様化などによって、学校における先生方の業務負担は年々増加しています。だからこそ働き方改革も叫ばれているわけですね。
そうした中で、保護者からの進路相談をみらぴかの専門家たちが肩代わりすることで、先生方の負担を少しでも軽減していきたい。私たちが協力することで生まれた時間的な余裕で、授業準備や生徒対応といった本来の仕事に集中してもらいたい。それがサービス展開の目的です。

進路の多様化で子育ての悩みが急増

― こうしたサービスを発想された背景はなにかあるのでしょうか。
松田 もともと私は一般社団法人キャリアラボの代表理事を務めていて、小学校から大学まで、日本全国でキャリアデザインの授業や保護者向けの進路選択セミナーなどを開催してきました。その中で実感したのが、子どもたちの進路に悩む保護者の方がどんどん増えてきているということです。実際に、開催するセミナーへの参加者も着実に増加しています。

― なぜ保護者の方の不安が増加しているのでしょうか。
松田 現在の進路というものが、保護者自身たちが学生だった時代の常識とはかけ離れているからでしょうね。例えば、大学受験のための授業がほとんどない自主性の尊重を掲げた高校があったり大学卒業後の就職先として海外やベンチャーを希望する学生が増えているとか。保護者層が学生だった時代とのギャップがあまりに大きく、それが不安の原因になっているのだと思います。

全国どこでも支援可能なオンライン相談

― たしかに現在は進路選択が多様化していますね。
松田 その結果、最終的に困るのは子どもたちなんですよね。親と学校との板挟みになってしまう。たとえば、進学したい大学が昔の常識からは考えられないほど高額だったらどうしますか。学費が準備できなければ、あきらめるしかなくなりますよね。けれど、さまざまな奨学金制度を知り利用できれば子どもたちの希望を叶えてあげられるかもしれない。
大切なのは、保護者の方々の抱える小さな不安が、いつしか大きな悩みになって子どもたちまで困らせるような事態にならないよう、早期に解決することです。適切な判断をするためには情報が必要ですし、それを身近で提供するための支援サービスなんです。

― 「オンライン相談という方法にしたのは理由があるのですか。
松田 私はかつてベネッセという企業に勤めていました。通信教育というのはすごく面白いビジネスモデルなんです。学習方法だけでなく受験情報についても全国どこにいても平等に入手できる。都市と地方での情報格差がなくなるんですね。
そんなこともあって、郵便ではなくインターネットによるサービスを実は2013年頃からイメージしていました。近年、コロナ禍もあってオンラインミーティングが広く普及し、社会的なインフラも急速に整ってきました。ずっと構想していたシステムを、今の環境なら実現できると判断して本格的に始動したわけです。

TURNING POINT

地域で子育てする理想の社会をめざす

― 実現にあたって苦労したことはありますか。
松田 やはり実際の相談員となる人材の確保と育成ですね。サービスの根幹として先生方の負担軽減という目的がありますから、キャリアコンサルタントや臨床心理士といった、学校側が不得意な分野をサポートできる専門人材をそろえたい。しかもサービスを始める時点で一定数の人材を準備する必要がありましたから、一年以上の準備期間、教育期間を設けたうえでサービス体制を整えてきました。

― 今後のさらなる展開はイメージしておられますか。
松田 もともと「みらぴか」は、個人向け、学校向け、さらに企業向けのスキームとしても設計しています。企業には、優秀な人材が子育てを理由に辞めなくても良いようなサポートの提供ですね。今後はさらに採用難が進みますから、とても大きなニーズがあると思っています。我々のサービスが浸透し少しでも保護者、子どもたち、先生方が悩まずにすむような、いわば地域でみんなで子育てに協力しあえる社会の実現に繋がればと思ってます。

希望するマッチング&パートナー例

  • 学校への営業に力を入れている企業
  • 学校改革に熱心な市町村や学校
  • PTA・子どもを支援している団体

企業DATA

教育・学習支援業

株式会社みらぴか
代表取締役 松田 剛典